2020年度の学会は、開催中止となりました。
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※終了しました。たくさんのご参加、ありがとうございました。
第32回日本疼痛心身医学会
テーマ:慢性疼痛のチーム医療
【会 期】 2019年11月9月(土) 10時~17時
【会 場】 日本教育会館 第3会議室 (東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
【参加費】 会員7,000円 非会員9,000円 学生3,000円
*当日受付 *市民公開講座の参加は無料です
【国際実存療法士資格認定ポイント】 5p
●大会長挨拶
第32回日本疼痛心身医学会を迎えて
「患者さんとともに歩む日本疼痛心身医学会」を目指して
第32回日本疼痛心身医学会大会長
日本疼痛心身医学会理事長
永田 勝太郎
本会は、難治性疼痛研究会に端を発して、現在の日本疼痛心身医学会に至まで、一貫して慢性疼痛の臨床研究を重ねてきました。国内外の多くの先達に学び、試行錯誤を繰り返し、ようやく、今日、慢性疼痛のもつ意味に言及できるようになってきました。
慢性疼痛の意味は、生活習慣(生きざま)が歪んだ結果、糖化・酸化・血行動態にネガティブな影響を与え、患者を器質的疾患に引き入れようとしていることを警告することにあったと言えましょう。
すなわち、慢性疼痛の背後には、血行動態不良症候群(低反応型)が潜んでおり、これは、心臓交感神経のinotropic actionの低下でありました。すなわち、心拍出量(心係数)の低下と総末梢血管抵抗の昂進が、筋(特に脊柱姿勢筋)の血流を悪くしていたのでした。しかし、inotropic actionの低下の起こる理由が長いこと不明でしたが、最近になり、これは、低血糖および、血糖値スパイクが起こしていることが、明瞭になりました。3時間糖負荷試験(グルコース、インスリン)、「FreeStyle リブレpro」などの持続的血糖値測定器の登場が、それに貢献しました。低血圧・低血糖は、酸化・糖化を進展させます。さらに、低血糖・血糖値スパイクの原因として、すい臓の過敏性があることがわかりました。若年時の食習慣の歪みによりもたらされたすい臓の過敏性です。実際、線維筋痛症患者の多くに膵の内分泌のみならず外分泌機能障害が観られています。
したがって、慢性疼痛・慢性疲労の原因は、遺伝的因子に加え、生活習慣の歪みがそもそもの原因であることがわかってきました。これにより、生きざまの歪みが慢性疼痛を創るという私たちの従来の考え方を証明できました。
疼痛治療に当たっては、目先の痛みを取るだけでは十分ではありません。患者の将来を見据え、健康長寿をも考慮した医療を展開しないといけません。
こうした視点に立ち、今回の学会では、すい臓の専門家、糖化の専門家、運動療法の専門家に特別講演をお願いいたしました。
また、本会のあり方として、医師などの専門家に加え、患者さん達にも参加して頂き、「患者とともに歩む日本疼痛心身医学会」にしたいと考えています。なぜなら、生活習慣を変える主体は、患者自身だからです(自律性に基づくセルフコントロール)。それには教育が必要です。多くの医療職、患者さんの参加を期待します。
●プログラム
10:05~11:05 特別講演1
フレイルからの脱却〜動きたくなるカラダと動けるココロ〜
天川淑宏先生 東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科
13:00~14:00 特別講演2
膵臓病をめぐって.おなかの痛み?
今泉俊秀先生 八王子消化器病院理事・膵臓病センター長
14:00~15:00 特別講演3
糖化ストレスと炎症・疼痛
米井嘉一先生 同志社大学生命医科学部糖化ストレスセンター教授
15:00~16:00 シンポジウム テーマ: 慢性疼痛の集学的治療
中野良信 (蒼生病院歯科口腔外科・口腔心療科部長)
木檜 晃 (こぐれ理学診療クリニック院長)
喜山克彦 (喜山整形ハーブクリニック院長)
橋本裕子 (千代田国際クリニック カウンセラー)
16:00~16:50 市民公開講座
慢性疼痛(線維筋痛症)の集学的治療〜チーム医療の視点から〜
永田勝太郎 千代田国際クリニック院長/公益財団法人国際全人医療研究所代表理事
〜私の自己実現〜
12:30~13:00 (実演)琴奏者 島光沙耶香
16:40~16:50 (紹介)93歳フォトグラファー 小川ゆきよ
* * *
〈大会事務局〉
日本疼痛心身医学会学会事務局
〒101-0053東京都千代田区神田美土代町11-8 SK美土代町ビル5F
(公財)国際全人医療研究所内
TEL03-5577-6841 FAX03-5577-6842
会場案内
日本教育会館 第3会議室 (東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
地下鉄都営新宿線・半蔵門線・三田線 神保町駅より徒歩3分
地下鉄東西線 竹橋駅より徒歩5分,九段下駅より徒歩7分
JR総武線 水道橋駅より徒歩15分