千代田国際クリニックの音楽療法

2020年7月3日(金)に、約1時間の音楽療法を行いました。

 

“音楽療法”というと、「静かな美しい音楽を聴いて、心身をリラックスさせる」というイメージが強いかもしれません。リラクセーション音楽、ヒーリング音楽と呼ばれるものは、たいていそのような、副交感神経を刺激するものが多いです。もちろん、それも音楽療法の重要な一側面です。しかし、当クリニックの音楽療法は、それだけではありません。

 

私たちは、医師、音楽療法士、精神保健福祉士、公認心理師のチーム体制で、一人の患者さんのために音楽療法を行います。(完全予約制・毎週水曜日14:30~)

 

まず、患者さんの心身の状態の理解に努め、その上で、その方に合わせて選曲します。そして、導入としてアイスブレイクの時間をゆっくりとってから、音楽療法士(ピアニスト)が生演奏をします。

 

それも、単に美しくピアノを弾くだけではありません。音楽療法士は、今ここにいる患者さんの存在に寄り添い、呼吸と波長を合わせ、内的な感性や感情に響きあうような深い音楽体験に向けて演奏していきます。その中で、心地のよい穏やかなリラックス状態になることもあれば、時には、今まで抑圧してきた感情が揺さぶられ、涙とともに解放される体験をすることもあります。

 

つまり、当クリニックの音楽療法は、多職種でチームを組み、音楽を通して患者さんの存在に直接働きかけ、固くなっていた心と身体をゆるめ、解放し、本来の感情と感覚を取り戻していくプロセスなのです。それが、痛みや疲労からの回復につながっていきます。

 

音楽療法をご希望の方、関心がある方は、千代田国際クリニックの診察の際に、医師にご相談ください。

 

今回の演奏曲

・アヴェ・マリア(シューベルト)

・ノクターン2番(ショパン)

・恋人よ(五輪真弓)

・白鳥(サン・サーンス)