
著者は、『夜と霧』の著者ヴィクトール・E・フランクル博士の最後の弟子、永田勝太郎医師。
50歳を前に病に倒れた著者が、ナチスの強制収容所を生き抜いた精神科医ヴィクトール・フランクルの言葉に力を与えられ、どのようにして死を乗り越え、生還したかが描かれています。
今日は、この本の一節をご紹介します。
=入院当初は、絶望のどん底にいた。希望はみじんもなかった。
しかし、エリーさん(※)からの手紙を熟読し、試行錯誤、錯誤修正を繰り返す中で、私は、"人生はあなたに絶望していない" ことを実感した。その結果、新しいミッション(使命)をつくることができた。否、このミッションは初めから私にはあったのだ。ただ、それに気づいていなかっただけ。エリーさんの手紙はそれに気づかせてくれたのだった。
フランクル先生は、よく私に言っていた。
「どんな人にも、意味は必ずある。ただ、それに気づいていないだけ。治療者の役割は、それを患者とともに気づくことだ。」(p.99-100)=
(※注:エリーさん=フランクル博士の妻)
2025年10月5日(日)の第12回国際全人医療学会のテーマは、「ヴィクトール・フランクルと全人的医療- ヴィクトール・フランクル生誕120年 -」です。
ぜひご参加ください。(2025年8月31日まで早割受付中)