『QOL 全人的医療がめざすもの』
講談社. 1992
著者 永田勝太郎
長寿に見合った「質」の充実とは何か?
医療の緊急課題に応える。
◉ 長寿社会がおとす翳
◉ 延命一辺倒がもたらす不毛
◉ 医師と患者を隔てる壁
◉ 先端技術と人間らしさの乖離
人間的医療実践の現場から、問題解決への方途を示す。
【目次】
はじめに
第1章 よねさんのお地蔵さん
1 現代版・巡礼の旅 ードクターショッピング
2 旅の終わり ー痛みとQOL
第2章 医療におけるパラダイムシフトー「量」から「質」へ
1 QOLの登場
2 市民のめざめ ー草の根的バイオエシックス運動
3 医療界をとり巻く環境
第3章 「質」の実態
1 市民の側の現実
2 医療の側の課題
3 「質」を高める医療
第4章 QOLの意味するもの
1 QOLと全人的医療モデル
2 QOLの要素と評価の意味
3 QOLの測定と評価 ーQOL調査表を中心に
第5章 全人的医療の実際
1 慢性疼痛とQOL
2 全人的医療とよねさんの場合
3 慢性疼痛患者と全人的医療
第6章 ケーススタディー ー東洋の知恵
1 敗北のカルテ ー未病を治すことのたいせつさ
2 奇跡のカルテ ーともに生きることのたいせつさ
第7章 医薬品におけるQOLの測定と評価
1 降圧剤と昇圧剤
2 ペインコントロール
3 高血圧治療と漢方方剤 ー釣藤散のQOLに及ぼす影響
4 補剤と瀉剤の使い分け
第8章 QOLの教育 ー医学教育上の問題点
1 医学教育の現状
2 態度教育の方法 ーバリントグループを中心としたワークショップ
3 ワークショップの効果
参考文献と照会先
あとがき
付録資料 健康調査表
QOLークオリティ・オブ・ライフということばは、ある意味で抽象的でとらえどころのないものにも聞こえる。このことばが、人間の医療というもっとも現実的で厳しい現場のなかで、実際に患者や医療職にどのようにかかわっているか、どのように機能しているか、をできるだけ具体的に、吟味された症例と客観的なデータをもとに考える。これが、この本の第一のポイントである。
全人的医療の特質は、十分な患者理解のうえに、近代的西洋医学と伝統的東洋医学の相互補完的協働効果を最大限にとり入れるところにある。東・西両医学の仲立ちをして全人的医療の中核となるのが心身医学で、心身医学の基礎となる全人的な患者理解の具体的方策がバリント療法(バリント方式の医療面接法とその訓練のためのグループワーク)である。このような文脈で全人的医療をとらえ、QOL向上の具体的方策を探ってゆくのがこの本の第二のポイントであり、最大の狙いでもある。
(本書より一部抜粋)
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